アクティブラーニング(世界史) 帝国主義の背景と影響
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3年生の世界史でアクティブラーニングが実施されました。
19世紀後半、欧米列強がアジアやアフリカを植民地としていく帝国主義の時代となりました。その背景と後の時代に与えた影響について、2つの問いを軸にグループで議論しました。 考えるヒントとして、背景では【経済、科学技術】などの視点、影響では【欧米側と植民地側】の視点を与えました。また、【思想】の観点から、ペアーズ石鹸の広告ポスター(画像参照)を資料として提示し、考える材料としました。 なお教科書、プリント、iPadなどは全て閉じさせています。
問い
① 19世紀後半、欧米列強は次々にアジアやアフリカを植民地としていきました。ではなぜそのような動きが起こったのでしょうか?
② 帝国主義は後の時代にどのような影響を与えたでしょうか?
教員講評
今回のアクティブラーニングは、帝国主義の背景と影響を多角的に考察することを目的とした。 背景では、資源・労働力・生産拠点・市場の確保といった軸となる部分は多くの班があげていた。ただ科学技術の発展と経済を結び付ける意見や、当時のヨーロッパの経済状況などを考慮する意見は出てこなかったのが残念。
おもしろい意見としては、人口増加や国内の社会矛盾を背景としてあげた班で、社会帝国主義の観点からの議論になっていた。
また思想面では、資料を参考にして白人の優生思想や有色人差別の感覚をあげる班が多かった。一方で「文明化」の視点はキリスト教の布教にとどまった。
影響については、植民地獲得競争が列強間の戦争につながるという意見は多く出た。植民地側の視点では、文化や言語の破壊、現地の事情を無視した経済発展、反欧米・班資本主義的な思想の拡大、貧困の拡大など多様な意見が出た。
欧米の都合による国境線やモノカルチャーの押し付けが、現在の紛争や貧困につながるというところまで見通すことができればなおよかった。
アクティブラーニング後は、ChatGPTを用いて班の意見と比較した。また、教科書の内容に沿って授業を進めた。