学校長挨拶
本物に出会い、本当にやりたい夢に近づく6年間
本校は、東京農業大学第三高等学校の附属中学校として開校16年目を迎えた、大学併設・男女共学の学校です。比企丘陵や滑川に囲まれた豊かな自然環境の中で、中学生・高校生を合わせると約1300名の生徒たちが、元気に明るくのびのびと一生懸命に学園生活を満喫して過ごしています。
本校の教育理念は「不屈(Indomitability)・探究(Inquiry)・信頼(Reliability)」です。これらは学校法人東京農業大学の創設者・榎本武揚の生き方を3つの言葉に「抽象化」したものです。人間尊重の理念のもとに一人ひとりの個性を伸ばし、健全な精神と実行力に富む国際人の育成を目指します。
教育方針として、「地域社会に貢献し、国際社会で活躍する『21世紀を担う国際人』の育成を目指す。」を掲げています。この実践に向けて、本校では「農大三中は未来のリーダーを育てます」というキャッチフレーズのもと、教育改革に取り組んでいます。改革の3本柱として「グローバル教育」「実学教育」「学内完結型教育」を立てています。
「グローバル教育」では、中1で「イングリッシュ・ワークショップ」、中2で「グローバルイングリッシュプログラム」、中3で「ニュージーランド語学研修」、高校では学年を超えての「河口湖イングリッシュキャンプ」「アクティブコミュニケーション研修」「オンライン英会話」など、英語力を高め、国際感覚を養うための豊富なメニューを準備しています。
「実学教育」では、中1はダイズ栽培から味噌作り体験やワグネルポットを用いた観察、データの集積と分析・発表、中2は魚(ヒラメ)の養殖研究と発表、中3では北海道修学旅行でのサケの遡上観察や新巻き鮭づくり体験、フィールドラーニング(校外学習)で近隣の遺跡散策など、「本物を見て触れて考える」学びを基本姿勢としています。高校入学後は各教科による「フィールドラーニング」により多岐にわたる校外学習を展開します。こうした取り組みについて、農大三中では、科学・技術・工学・芸術・数学の5つの学びの要素を取り入れた文理融合・教科融合の「STEAM教育」の実践と位置付けております。
「学内完結型教育」では、中高6年間を通じて、英語検定・数学検定などのスコアを上げるための特別補習の実施、外部講師による英語・数学の講習、EdOM(自立学習支援システム、チューターの指導を有する自習室・講習)の導入、各フロアのオープンスペースでの自己学習、課題解決力や論理的思考力を養う場としてプログラミング講座などを展開しています。一人の生徒を、保護者の皆様・本校の教員・EdOMスタッフの3方向から寄り添い、前向きに学校生活を過ごせるよう支援していきます。
以上のように、中学校3年間で培った改革3本柱で手にした力は、高校3年間でさらに深化していきます。校舎内で主体的な学習姿勢を身に付け、恵まれた自然環境の中での生活やグローバルな視点での体験を積み重ねるなかで、まさに「地域社会に貢献し、国際社会で活躍する『21世紀を担う国際人』に皆さんを育てます。
校長 神山 達人