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サイレント・アクティブラーニング(世界史)
2021年 01月23日
- # 高等学校
- # キャンパスライフ
なぜ産業革命はイギリスで始まったのか?
2年生Ⅰコースの世界史でアクティブラーニング形式の授業が行われました。なお、一切の声を発しないサイレント・アクティブラーニングとして実施されています。
今回は、「産業革命はなぜイギリスで始まったのか?」というテーマに従い、今まで習った内容や推測をふまえて議論しました。
実施方法
生徒は4~6人のグループを作り、LINEのグループトーク機能を利用して議論する(30分)。
教科書、資料集、授業プリントは全て閉じさせている。
担当教員は、iPadで各グループのトーク履歴から議論の流れを見守り、必要であればアドバイスのコメントを書き込んだ。
教員講評
資本については、奴隷貿易の利益をあげる生徒が多かったほか、イングランド銀行の設立をあげる班も多かったですね。教科書には記述はありませんが、金融制度の整備は重要な観点です。
労働力については、直前の授業内容からほとんどの班が黒人奴隷の使用をあげていましたが、実際は異なります。一部の班で農民が工場労働者になったのではないかと推測する班があり素晴らしかったです。ただ、その具体的な理由として人口増加や囲い込みに近い内容までは踏み込めなかったようですね。
生産方法はテューダー朝期のマニュファクチュア(工場制手工業)をあげる班が多くあり、伝統的な毛織物業との関連をあげる班もありました。
市場については、イギリスが植民地戦争に勝利していたことを適切にあげる班が多く、労働力や資源の確保に結び付けて考える班もありました。
また、カルヴァン派(ピューリタン)の蓄財の肯定と関連付ける班もあり、興味深い視点でしたね。
非常に議論の展開が速く、アドバイスを書き込むのが大変でした。